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ケーススタディ:Fujifilm Software

by Eggplant, on Mar 16, 2021 5:42:39 PM

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メディカル機器の組込みソフトウエア開発でテストを自動化 

テスト工数を92%削減、数万パターンの網羅テストで品質を徹底追求 

富士フイルムと一体となって製品やサービスの開発、運用を担う富士フイルムソフトウエア。同社ではメディカル機器の組込みソフトウエア開発において、開発期間の1/3を占めるテストの品質向上と効率化が課題となっていた。 
2018年3月、同社は課題を解決するべく、テスト自動化ツールEggplantを導入。FDA (米国 食品医薬品局) の要求を満たすプロセスで、医療機器開発で利用可能なテストツールであることを評価し、バリデーションを取った。採用の決め手は、従来難しかった低リソースの組込み機器でテスト自動化が可能になることだ。 
導⼊後、同社が独⾃開発したテスト条件⾃動⽣成の仕組みと連携させることで、現在、UIを利用するメディカル機器全機種、他事業部門、富士フイルムグループ内へとEggplantの適用が広がっている。

  課 題 
  • CPUやメモリなどのハードウエア性能制限組込機器でテストの自動化したい
  • 開発期間の1/3を占めるテスト工程の品質と効率の向上を図りたい
  解 決 
  • Eggplant画像認識技術をベースにリモートで接続しテストをうため、対象機器ソフトウエアやリソースに制限されることなくテスト自動化実現
  • 操作の組み合わせパターンが3万通りを超える超音波内視鏡装置において、網羅性を確保した品質の向上と、手動テストに対して92%の工数削減を実現

01 開発期間の1/3を占めるテスト工程の品質向上と効率化が課題に 

メディカル、フォトイメージング、グラフィック、デジタルカメラなどの分野で、富士フイルムと一体となって製品やサービスの開発、運用を担う富士フイルムソフトウエア。グループ全体のソフトウエア開発機能とICTインフラの構築・運用を担う同社は、これまで培ってきた先端・独自技術に加え、デジタル技術をいち早く取り込み、スピーディーな新サービス開発を実現。また優れた技術力に加え、高い開発力も同社の強みだ。 

デジタルX線画像診断システム、内視鏡システム、超音波診断装置などメディカル機器のソフトウエア開発の課題について、「近年、技術が急速に進歩する中で、人の健康に関わるメディカル機器へのニーズに応える高性能、高信頼性を実現するとともに、競争力向上の観点からリードタイムの短縮やコストの抑制が求められています。また時間を有効活用し生産性向上を図る働き方改革も重要なテーマです」とソフトウエア開発本部 副本部長 佐々木弥氏は話す。 

同社において、メディカル機器のソフトウエア開発の生産性向上で重要なポイントとなるのが、開発期間の1/3を占めるテストの品質向上と効率化だ。 
「テストの自動化はかなり進んできたのですが、手つかずだったのが製品と利用者の接点となるUI(User Interface)に関わる画面操作のテストでした」とソフトウエア開発本部メディカル機器グループ 山田陽平氏は話し、こう続ける。 
「従来、実際に画面のボタンを押して動作を確認するため、複数人で長い時間をかけてチェックしていました。 
ワールドワイドで展開するメディカル機器の場合、多言語に対応した表示確認を全パターンで行うなど多くの手間と時間を要し、開発コストの増大と品質確保が課題となっていました。人間の目視による確認では、表示レイアウトの見切れといった気付きにくい不良を見落とすリスクがあります。 

QCDの観点からテスト項目に漏れがないよう網羅性を担保しながら、コストの抑制、テスト時間の短縮を図るためには、人手に頼るテストでは限界があった。 
2017年末、同社は組込み機器開発の画面操作におけるテスト自動化ツールの選定に入った。 

 

02 汎用性と拡張性を高く評価しEggplantを採用 

テスト自動化ツールの製品選定では、「組込み機器で使える」ことが大きなポイントになったと山田氏は振り返る。「一般的にテスト自動化ツールは、機器側にインストールが必要となるケースが多くあります。組込み機器開発におけるテストでは、機器のディスクやメモリの容量制限から、機器側にインストールすることが難しいため導入のハードルが高くなります。また記録・再生・確認といった基本機能の充実度や、専門的なプログラミングスキルがないテスターでも利用できる簡便性も重視しました」 

同社は絞り込んだ2つの製品について、実際のテスト運用を想定したモデルケースでトライアルを実施し様々な観点から評価した。採用の決め手となったのは、「組込み機器での使いやすさ」だった。 

「Eggplant社のテスト自動化ツールEggplantは、画像認識技術をベースとした独自技術によりリモートで接続しテストを行うため、従来は難しかったハードウェア性能に制限の多い組込み機器でもテストの自動化を実現できる。その汎用性を高く評価しました。またシミュレーターPCを順番に操作しテストシステム全体を自動化するといった高度な使い方にも応える拡張性もポイントとなりました」と山田氏は話す。 

モデルケースでの評価において、開発者が気になる細部にまで配慮を感じたと、山田氏は付け加える。「例えば、他社ツールはスムーズな自動再生のために細かい調整が必要でしたが、Eggplantは人が画面のボタンを押していくのと近い感じで、自動的に操作が進められました。また操作の自動録画機能を使ってテストシナリオを実施し、各画面で確認対象を指定するだけ、3行程度のコードが書ければ誰でも利用できることもポイントとなりました」 

同社は、2018年3月にEggplantを導入し、FDA (米国 食品医薬品局)のバリデーションを取った。導入してすぐにEggplantはその実力を遺憾なく発揮することになる。超音波内視鏡における画面遷移パターン3万通りのテスト自動化を実現したのだ。 

 

03 網羅性を確保しながら手動テストに対し 
92%の工数削減を実現 

画⾯遷移パターンが3万通りに及ぶ超⾳波内視鏡のテストに、Eggplantを活⽤しました。影響範囲の⼤きい仕様変更の開発でテストに必要な⼈⼿と時間を試算したところ、納期に間に合わせることが困難であることが分かり、テストの⾃動化に舵を切りました」 とソフトウエア開発本部 メディカル機器グループ 研究員 東未央⽒は振り返る。 
同社はEggplantを活用して自動化することにより、納期達成の目途を立てた。さらに、テスト工程全体を効率化するために、人手の作業として残る「テスト条件作成」を⾃動化する仕組みを独⾃開発した。その仕組みについて東⽒はこう説明する。 
「画⾯遷移パターンを分析すると、30種類程度の操作⽅法の組み合わせで構成されていることが分かりました。そこで、操作毎にテストスクリプトを部品化し、組み合わせてテストを自動生成できるようにしました。これにより、自動テストの作成⼯数を⾶躍的に削減でき、テスト⾃動化の早期⽴上げにつながりました。Eggplantによるテスト⾃動化と合わせて、従来の⼿動と⽐92%の⼯数削減効果が得られました」 

24時間365⽇、いつでもテストが実施できる環境を構築したことは、品質と⽣産性の両⾯で効果が⼤きいと東⽒は語る。「昼間は⼈間でしか⾏えないテストを⾏、夜間・休⽇はEggplantによる無⼈の⾃動テストを実施することで、リードタイムの⼤幅な短縮を実現できます。また、数万パターンを超える網羅テストが繰り返し実施可能になったからこそ、見つけることが出来た不具合もありました。さらに、⾃動化により⼈為的ミスの発生もなくなりました」 

不具合解析の効率化にも効果があったと⼭⽥⽒は話す。「メディカル機器をリリースするまでには何段階も品質保証部⾨によるチェックがあります。品質保証部⾨はユーザーが想定外の使い方をした場合も含め、製品利用時の品質を様々な観点からテストし、問題がないか徹底的に確認します。こういったテストで見つかった不具合は、再現テストに時間がかかることがありましたが、ここにEggplantを活用して⾃動化することで再現テストの実施⼯数をゼロ化できました」 

04 UIを利用するメディカル機器の全機種でEggplantの利用を検討 

社内でEggplantを普及させるために、講習会の開催や、社内コミュニティ活動などを行ってきたと山田氏は話す。「実際に成果が出始めたことでEggplantによるテスト自動化の裾野が広がり、テストの要因分析やテストスクリプトの部品化・再利用性などへの意識が高まりました。また普及の一方で、管理者不在の野良テスト増加を防止するために、品質保証部門と一緒に一元的な管理を検討しています」 

現在、同社ではUIを利用するメディカル機器の全機種でEggplantの活用を検討中だ。またメディカル機器以外の事業部門に加え、富士フイルムグループ内にもEggplantの適用拡大が進んでおり、情報交換や部品の再利用も行っている。さらに様々なUIに対して柔軟に適用できるEggplantの特徴を活かし、社内稟議システムを自動モニタリングするRPA (Robotic Process Automation)ツールとしての活用も始めている。 

Eggplantの導入は様々な課題解決につながっていると佐々木氏は話す。「まず、テスト業務の大幅な工数削減により働き方改革に大きな効果をもたらしました。また網羅性を高めることによる品質の徹底追求や、夜間・休日に自動テストを実施することでリードタイム短縮を図るなど、QCD全体の向上に貢献しています。

 
Topics:Test automationdigital automation intelligence

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